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だむだむ。ふりーだむ。

型にとらわれず自由に何か書いていきます

レインとクラウド


ある街にレインという男の子がいました。
その少年は歌が大好きでした。
けれども、お世辞にも歌が上手いとは言えませんでした。
身内や友達には歌が上手くないんだから歌わない方がいいよと言われました。
けど、レインには好きなアーティストがいました。
そのアーティストがめちゃくちゃ好きでレインの人生をも左右させるアーティストでした。
そのアーティストの曲を聴いてるだけで心が癒されて、周りなんかどうでもよくなり、なりきる事ができました。
その時が一番幸せで楽しい時間でした。


ある日レインがいつものように歌を歌っていると隣町のクラウドが現れました。
クラウドもレインと同じように夢を笑われた少年でした。
クラウドはギターを弾くのが大好きです。
友達と遊ぶよりも寝るよりも食べるよりもギターが大好きでした。
けど、周りから上手い奴は他にいるという現実を突きつけられるだけでした。


レインとクラウドはこの日からよく遊ぶようになりました。
レインはとにかく歌いました。
クラウドはとにかくギターを奏でました。
お互い上手い下手関係なく
とにかく毎日その時を楽しみました。


ある日レインが言いました。

あのさ、クラウド
僕達にできることをやればいいんじゃないかな?
確かに僕達より上手い人は沢山いる
確かに僕達よりすごい人も沢山いる

けど、僕達は僕達でしかなく僕達以外に僕達になれる人はどこにもいないんだ

僕達らしく音楽をやらないか?
一緒に


クラウドは驚きました。
それと同時に涙が出てきました。


僕達は僕達で良い…


その時から視界が広がりました。

そして、思いついた事がありました。
僕達らしさは僕達が感じたことそのもの

そして、今ある景色、天気、植物、目で見えるもの、匂い、聞こえるもの、五感を大切にすることに気がつきました。


その日の夜を迎え
レインとクラウドは空を見上げました。
そこには無数の星屑が一面に広がっていました。

感動のあまり声に出来ませんでした。

そしたら透き通った空気のようにクラウドがギターを鳴らし始めました。

その音色は空気に溶けていくようなまさに自然と一体化した音色でした。
その途端
レインは口ずさみ始めました。


夜空に輝く星屑達よ
君は今何思う?
ゆっくりと自然に流れ行く雲よ
君も生きているんだね?
夢をみすぎると良くないって
いつから覚えたのかな?
誰から教えられたのかな?
この空はずっと側にあって
僕達に感動を与えてくれていた
ずっとずっと
気づかなかったんだ
こんな近くにあったのに
案外世の中は綺麗なのに
時間に追われると
世の中は不公平にみえる

けどね、
僕は今思うよ
空は
海は
自然は
世界は
宇宙は
そこにあるだけで
とてもとても美しく輝いているんだって
今思うよ
この美しく輝く世界〜


まるで空一面に降り注ぐ星屑のように
レインの口からはクラウドのギターに乗せて流るるメロディ

2人はこの一瞬を共にしました。


レインとクラウドは気づいたのです。
自然に生きていいんだと
自分らしく生きていいんだと
枠なんてないんだと
自分を大切にして良いんだと

 

ありがとう、レイン
ありがとう、クラウド